窓ガラスはどの位の風で割れる?
自分のまわりで、風でガラスが割れた記憶はありません。たまたまそういう環境で生きてきたからかも知れませんが、ガラスはどの位の風で割れるのでしょうか?
AGC(旧:旭硝子)によると、
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従って、『風速48.0 m/秒まで耐えられるよう設計されている』ということに なります。風の強い沖縄県などは、設計風圧力が東京よりも大きいので、もっと大きな 風速にも耐えられるような強度設計をされたガラスが使われていることになります。
ちなみに東京都23区の過去最高最大瞬間風速は、46.7m/秒。
ガラスの豆知識 Vol.10
また、気象庁では次のように警告しています。
平均風速:25~38m
表中の「日本版改良藤田スケール」欄より
主な被害:飛散物による窓ガラスの損壊が発生する
一般的に、瞬間風速は平均風速の1.5倍から2倍になるので、上の48mというのが目安ですね。
気象庁の表現では「猛烈な風」だそうです。(風速がおよそ30m/s以上、または最大瞬間風速が50m/s以上の風)
めったに無いかも知れませんが、何と言っても自然が相手。台風の大型化も言われていますので、「どこ吹く風」ではありません。
そして見逃せないのは飛散物。物が飛ぶような風が吹けば、それによってガラスが割れることが多いかも知れません、
テープで「目貼り」は役に立つか
窓ガラスの目貼り。
テープを「米」状に貼った、よくある方法です。
そしてこれもよく聞きますがが、目貼りはガラスを割れにくくするのではありません。あくまで、割れたガラスが飛び散らないようにするもの。いわゆる”飛散防止” だと言われています。
しかし、逆にガラスの強度を下げてしまう・破片が大きくなり大怪我につながるという指摘もあります。(下記参照)
「目貼り」の科学的考察
ちょっと調べてみると、こんな研究・論文がありました。ツイートの転載です。
「米」状のが一番弱く、全面に貼るフィルムがまだ “まし” のようです。
割れる原因の多くは飛散物
さて、とても猛烈な風が吹けばガラスは割れます。でも、そこまで猛烈ではない風でも、飛散物がぶつかればガラスは割れてしまいます。
窓ガラスはある程度の風には耐えられるようになっているので、風だけで割れる可能性は高くありません。むしろガラスが割れる原因の多くは、風で飛ばされたものがぶつかるためです。
細い木の枝が折れ、看板が落下、屋根瓦や屋根葺き材が飛ぶといった「ものが飛散する被害」が出始めるのは、平均風速20~25m/s(瞬間風速30m/s)以上。さらに平均風速が35m/s(瞬間風速50m/s)を超える猛烈な風になると、外装材が広い範囲で破れて飛散するなど、きわめて危険な状態になります。つまり、ものが飛び始めるのが、風速20m/s以上ということ。台風の中心付近の最大風速は17.2m/s以上という非常に強い風が吹きますから、「台風が来ている状況下ではものが飛ぶ可能性がある」と用心したほうがいいでしょう。
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ガラスの割れへの対処
それでは、風によってガラスの被害に対処する方法を見ていきましょう。
猛烈な風を防ぐ
台風が近づいたら窓に板を打ち付ける … 昭和の光景でしょうか。
でも 当時はガラスが薄くて強度がなく、板で防ぐのは最強の対策だったのでしょう。
開け締め出来るようにした「雨戸」も古くからありますが、これも素晴らしい知恵ですね。
飛散物を防ぐ
板や雨戸は、直接の風から窓ガラスを守るだけではありません。もうひとつ、飛散物から守る使命も持っています。上でも説明したとおり、ガラスが割れる原因の多くは飛散物です。ガラスよりはるかに高い強度で、飛散物から防いでいるのです。
今の家屋は外壁や窓枠が木製ではないので、板を打ち付けるのは難しいのですが、雨戸なら設置できます。
板製の古臭い雨戸ではなく、おしゃれな雨戸やシャッターがたくさんあります。もちろん後付可能。
また、面格子などでも効果的です。防犯対策にも有効なので一石二鳥です。
被害を小さくする
ガラスが割れると、細かく砕けて室内に散乱します。直撃を避けられたとしても、近くを歩いたり後片付けの最中にケガをする危険があります。そこで効果的なのが、ガラスに貼るフィルムです。
フィルムの種類は、UVカット、結露防止などいろいろですが、そのものスバリの飛散防止フィルムもあります。さらに、割れにくくする防犯フィルムもあります。備えあれば憂いなし。普段から貼っておけば、台風が来る前に慌てずに済みますね。
自分が飛散させない
最後に申し上げたいことがあります。それは、自分が加害者にならないこと。
自宅から物が飛んで他人に損害をあたえた場合、他人に損害を与えた場合、法律上の損害賠償責任が発生する可能性があります。予防や回避が普通にできると考えられるケースでは可能性が高いようです。
庭先やベランダなど、固定していないものは片付けておきましょう。飛んでいってなくさないだけでなく、ご近所や通行人の方のためにも。
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