SEは頭が固い。
これまでやってきた手法、使っているツールなど、そのまま使い続ける。変えるとなると、普段に加えて労力がいるので、なるべく変えたくはない。よほどのメリットが無いかぎりは、余計なことには手は出さない。
しかし、普段使っている WinLess というツールが、もはやリリースされていないことに気がついた。CSS作成にはずっとLESSを使ってきたから、資産がたくさんある。業務の一部を引き継ぐことになったのだが、渡す前に全て書き換えるのは不可能。新しいLESSコンパイラを探さなければ。
なぜ Less を選択したか
CSSプリプロセッサには、いくつかの種類がある。
プリプロセッサ | リリース | 特徴 |
Sass | 2006年 | ・一番歴史が古いCSSプリプロセッサ ・CSSとは違う独自の簡潔な構文で記述(rubyに似た構文) |
LESS | 2009年 | ・Sassの構文がCSSと違いすぎるので開発された ・CSS構文に沿っており、これに便利な機能を追加したもの |
Sass(SCSS) | 2010年 | ・LESSの影響を受け、Sassに追加された構文形式 ・現在はこちらが主流? |
Stylus | 2010年 | ・SassとLESSのいいとこどり ・Sass/SCSSのどちらの記法でも記述できる |
サイトの作成/運用を本格的に始めたのは、2010年。だから選択肢は Sass か LESS の二つしかなかった。それまで直にCSSを書いていたが、少々面倒になっていた。そんな時にネットで見かけたのが LESS 。その機能は魅力的だった。
Sass も載っていたが、構文が特殊なのが難点だった。便利な機能を覚えるのは仕方ないにして、それ以上の勉強は避けたい。余計なことには手は出さない。という理由だった。
WinLess というコンパイラ
LESSは、コンパイルする必要がある。less.js を読み込めばクライアント(ブラウザ)で動的に利用できるが、ブラウザにあまり負荷はかけたくない。だからコンパイラを探した。
まずは、オーソドックスな方法。これは、開発環境をインストールしてコマンドを打ち込まなければならない。ちょっと面倒だ。
次に、良さそうなGUIツール LESS.app を発見。ただ、残念なことにMac専用。
程なく、それと同等の Windows向けツール WinLess を発見。これで決まり。
起動さえしておけば、LESSファイルを更新する度に自動でコンパイルしてくれる。スタートアップに登録してフルオートに!
今度は Koala
LESS そのものが Sass(SCSS) に取って代わられた事は、知らなかった。WinLess 公式サイトにはすでにツールのダウンロードリンクはなく、サイト更新も2016年で終了している模様。
そこでまた探すことになったが、最終的に落ち着いたのは Koala 。
主だった機能
① LESSファイルの更新を監視し、自動コンパイルしてくれる機能は必須
② 圧縮してくれるのは当然
③「Autoprefix」を設定するだけでベンダープリフィックスを付与してくれる
④ Sass 、SCSS もコンパイルできる
⑤ 既存の js 、css などを圧縮できる
これは使える! → 当面はこれで決まり。
今後について
LESSに慣れると、CSSにはもう戻れない。しかし、SCCSの方が良さそうにも思える。切り替えるべきか。
さらには、CSSポストプロセッサなるモノもある。やはり新しい事へのチャレンジは必要なのか。
そう言えば、テキストエディタも古いソフトのまま。(TraPad)
VSCode を少しさわってみたら、以前のように重いツールではなくなっていた。PCの性能アップのおかげだと思うが、使いやすそうだから使うべきか。コンパイルやデバッグもできるし。
前向きに検討しよう。
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